第一章 日常

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「いやそこまで言うほど太ってないじゃんよ」 「きついし!!」 一応相撲部である獅子谷は、歴代相撲部に比べて、かなり痩せているのを気にしている。 とはいえ、うちのクラスじゃまぁまぁデブだが。 笑いながら三階にさしかかると、わーわーと賑やかな声が廊下に響きわたっている。 「あーうるせぇ…」 尚馬が不敵に笑いつつ言う。 「まぁな。でもこの祭りムードこそが、うちの学年の象徴だろうよ。なぁ、獅子谷」 振り返ると、まだ獅子谷は階段を上っている。 「あいつ……」 「あはははッ!」 尚馬はそれを見て再び大爆笑だ。
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