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もしやと思い幌の隙間から用心深く外の様子を伺うと、見晴らしの良い草原には特に変わった様子はない
近くに森が見えた
外で御者が煙草をふかしている
『どうした?何かあったのか?』
緊張した面持ちで御者に尋ねるとなんとものんびりした答えが返って来る
『ああ大旦那、な~に用心深の旦那がただ用を足しに行ってるだけでさぁ』
『う、うむそうか』
一刻も早く立ち去りたい気持ちはあるが生理現象では文句も言えない
ほどなくして戻った用心深は御者と一言二言言葉を交わし、馬車は再び動き始めた
そこから暫く離れた木々の中
武器を奪われ気を失った男が二人、手足と口を縛られて転がっていた
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