宮野ちあき

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ジィジィッ! 今朝も真夏の青空のもと蝉達が10年の眠りから覚め1週間の命を鳴き叫んでいる。 煩いと言うより切なくなる。 受験生だと言うのに正午過ぎに起きたちあきは窓を開けじめじめした夏を全身で感じた。 「暑い……。」 そんなわかりきった事を呟いて窓を閉めた。 夏休みが始まって1週間。ちあきは一度も勉強などしていない。放任主義の母にも流石に注意された。 あぁ、ご飯食べなくちゃ…。ママ達店に出てるかなぁ… 携帯を短パンのポケットに押し込んで部屋を出た。
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