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「気を付けなよ、おみは気付くと何処かしら怪我してるんだから」
「ああ、ありがとう……」
ぷんぷん怒るスバルも可愛いな。
その後、小一時間くらい談笑した後、配達が入ったので俺もおいとますることにした。
「また来てねおみー!」
「ああ、ご馳走様」
カラン、と店を出ると、外はうっすら紅色に染まっていた。
今日はスバルに会えたお陰で少し癒されたな。また近々来よう。
元気になった俺はスバルとの談笑を思い出しつつ、帰路についた。
**********
――――翌朝。
相も変わらずの快晴に、気分良く家を出る。
ちなみに今俺は一人暮らしだ。親元にいたら金かかっちまう。だったら一人暮らししてバイトして、少しは親に楽させてやらんとなと思い。
まあ不自由もなく自由にできているので悪くない。
いつもの道を登校していると、ふいに目の前を黒猫が横切った。
「………」
黒猫とは、不吉な。
何だか、嫌な一日になりそうだ。
まあ迷信なんだろうけどな。何となくテンションは下がるものだ。
小さくため息をつき、俺はまた歩き出すのだった。
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