新井 隆臣

9/21
前へ
/70ページ
次へ
. 「………」 胡散臭い上に男に誘われるとは何とも気持ちが悪い。 あ、スバルは別だ。同じ男だが厭らしさがしない。 「な、新井!」 先輩は調子に乗り俺の肩まで叩いてくる始末。面倒くせえな… 「いっすよ。んな改まって。以降俺に関わってくれなきゃそれで万々歳すから」 「いや、俺らの気が済まねえよ!良いじゃねぇか、な?」 やんわり断ろうとしたのだが、なかなか引き下がってくれず…… そろそろ周りの目も痛くなってきた。 「解りました、んじゃあ放課後宜しくっす」 「ありがとな!放課後楽しみにしていてくれ!」 俺が了解すると、先輩は嬉しそうに言い、さっさと自分のクラス階へ戻っていった。 ……つーか、あの人たちが改心するはずがねえ。また面倒ごとに巻き込まれる気がするぜ…… あー、黒猫が横切るからだ。 俺は何とも居たたまれなくなり、一限目はフケて保健室で眠りこけることにした。 ********** 「先生ぇー。頭痛い具合悪い寝かせて」 「新井…元気そうに見えるが?」 「うんもう無理あー死ぬぅー」
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加