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俺は兵士が居なくなったのを確認して詠唱を始めた。
「我が手に集いしは死の光、一筋の閃光になりて死を与えん『エンドレーザー』」
約8秒間のチャージの後、俺の右手から人の背丈ほどある白いレーザーが発射される。
「ウオオオオオオオオオオオ!!」
右手に左手を添え、発射の反動に耐えながら俺は上半身を捻りレーザーを凪払うように振る。
レーザーの持続時間は約2秒ほどだったが貫通能力があったのと飛行型がいなかったお陰で魔物を全て駆逐できたようだ。
射程内にあった建物が崩壊し始めてる、木が枯れちまったとか言う文句は受け付けません。
「すごいな……」
感心してるとこ悪いけど、今の俺の残魔力数は50である。
生まれたての小鹿の如く疲労で足がプルプル震えている。
「……一人で……休める……ところ……ありませんか?」
「顔色が悪いな。あそこの倉庫の中で休むといい。しばらくは誰も来ないだろう」
「わかり……ました」
俺は倉庫の中に入る。
その倉庫のシーツや布団などが積まれているところへ行き倒れ込むようにして眠った。
2、3時間寝たお陰で魔力もすっかり回復して疲労も取れた。
目を開けるとビアンカがすごく気持ちよさそうな顔をしているのが見えた。
いや、なんか左手にビアンカの手が添えられて何かをいじらされている。
やけに濡れているような感覚が………
俺は何に使われているのか悟った瞬間手を引き抜いた。
どこから引き抜いたかはあえて言わないでおこう。
「ビアンカ!!」
「すみません。するつもりはありませんでした。でも創主様が気持ちよさそうに寝ていたのでつい………」
ついでする行動がそれかよ!
しかし俺にはもうリリアがいる。
ビアンカのこういった行為は止めさせなければならない。
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