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俺もそろそろ学園に帰るか。
しかし最大級の誤算が………
「馬車がない……だと………」
国に帰るための馬車が魔物騒動で大破してしまったらしい。
馬も何処かへ逃げてしまったため運び屋の営業再開の目処は立ってないそうだ。
「徒歩………いや!まだリリア達が乗っている馬車に追い付けるはず!」
例え全力で国から離れていたとしても、ブーストステップを使えば!
俺は全力で馬車を追い掛ける。
「彼は素晴らしい人物です。きっとこの世界を変えてくれるでしょう」
教皇は一際大きな墓の前で独り言のように呟く。
しかし突然教皇は自身の胸に手を当て苦しみ始めた。
滝のような汗を流し、歯を食いしばりながら何かに耐えていた。
「まだだ………まだ、私は……」
苦しむ教皇の背中には5対の白い翼……それは天使の翼だった。
「はぁはぁ……創主様……必ず……」
発作のような苦しみから解放された教皇は顔を上げる。
「今度こそ、必ず……貴方を………」
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