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それに、そんなことをしたら、箒が使い物にならなくなってしまうではありませんか。 …………すみません、箒の話はおいておきましょう。 私は考えます。 いつも頼りになる夫がいない今、御近所の殿方に助けを求めようかと。 後ろ手で、先ほどしめてしまったドアの鍵に手をかけます。 あまり大きな音を出すと、そこにいる気持ちの悪い生き物が動いてしまうかもしれませんのでそっと……。 こちらに近づかれたら勿論嫌ですが、逃げられても困るのです。 だってここは私の大切な家でございます。 逃げられて、いつ、どこに出没するかもしれない恐怖にかられ生活するなんて私は耐えられません。
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