■屋上■

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「んっあー!」 いつもの通学路をたどり、いつもと同じように屋上に来た。 誰もいない静かな屋上で、私はおもいっきり伸びた。 「空が青い………」 きれいな青空に、ふわふわと浮かんでいる白い雲。 何もかも忘れて、この空を見るのが私の日課。 来栖杏里 高2。 クラスではあまり目立たない存在。 目立つの好きじゃないし。 可愛くないし。普通の女。 だけど、なぜか皆私に寄ってくる。嬉しいけれど謎。 当然、好きな人なんていない。 告白されることはあっても、好きじゃないし、断る。
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