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なじみの顔と背中が五つほど、ホール前のコンクリートの上に座りこんでいる。
中心で話をしているのは、たけさんだ。
三人居るリーダーの一人だ。
ケムンは、たけさんの本名は知らない。
元が竹田なのか竹内なのか、ある程度の想像はつくが、たけが名字からきたものとは限らないし、本当のところはよく判らない。
たとえ判ったところで、如何かしたのもでもないし、判りたいとも思わないが。
とにかくたけさんは、たけさんで通っている。
どのみち此処居る人間で、親から付けられた名前で呼ばれている人など、一人もいないのだから。
集まった人数は何時よりも少なめであるが、たけさんの口調は普段よりもなんだか熱っぽい。
「よお、やっと来たな」
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