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「おまえは日頃から、良からぬ事をしているそうだな」と、ゴト師のことをにおわせ、恫喝(どうかつ)した。
今回は強盗殺人の容疑だ、ゴト師の件で脅されても、今まで一度も捕まった事はなく、怯(ひる)む思いはなかった。
まして、強盗事件は全く身に覚えのないことだ。
「本当は、お前がやったんだろ」と、眠くなった学へ、電気スタンドを顔へあてた、
「・・・ ・・・」
「眠たいか、それじゃ、素直に、はいたらどうだ」と、横に立つ刑事が学の体を揺すった。
辛く、長い取り調べは朝方まで続いた。
有り難いことに弁護士の兄は、次の日に警察へ面会に来てくれた。
学は兄を見るなり「兄さん、俺じゃない」と学は必死に叫んだ。
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