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「逃げてもいいんだよ」
わたしは
震えている男を見て微笑む
「くっ…」
男は、暗い路地裏に消えていった
仲間は、
置いてきぼりにするんだ。
最低な男ね。
わたしは、男が消えていった路地裏を見つめていた。
「アナタ、強いのね」
先ほどの澄んだ声が
横から聞こえた
「そんなことないよ。
助けてくれてありがとう」
初めて彼女の顔を見て思った…
きれいな人だと
風で靡いている赤い髪がとてもきれいだった。
「いいのよ」
歳は、私と同じくらいかな
綺麗な顔立ち、美人さん……
赤い瞳が凄くきれい
わたしは、その瞳に目を奪われた。
じっと彼女を見つめている
「ねぇ。聞いてる」
いつの間にか頬には、彼女の手が添えてあった。
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