2つの名前

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それを聞いたとき、私の瞳からは涙が流れていた 私は…両親に愛されて産まれた子供だったんだ。 あまり… お父さんのことは、憶えていない それでも、私はお父さんのことが大好きだよ お父さん…お母さん わたしを…… 愛していてくれてありがとう…。 いつの間にか、 わたしは…涙を流していた。 一粒の涙が床に落ちていった あぁ…ダメだな。私… ママは、 ミクが泣いていることに気がつく ミクにゆっくりと近づき 後ろから優しく抱きしめた。 「ミク…」 と囁かれ、 ママに少し強く抱きしめられる 「ママ…ごめん。わたし」 弱いな…私。 強くなりたい… お母さんみたいに 強くなりたい。 「いいのよ。泣きたいときは、泣きなさい。ミク」 お母さんとお父さんのことを思い出すたびに涙が出てしまう
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