カゲロウデイズ

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ある年の夏休み 僕は彼女ととある公園にいた 8月15日 12:28 2人で並んでブランコに座って なんでもないようなことを話していた 彼女は膝に乗せた猫を撫でながら… 突然猫が公園の外へと飛び出して行ってしまった 彼女はその猫を追いかけ車道へと飛び出した─ 僕ははっと目を見張る 信号機は赤く光っている─ とっさに手を伸ばしても届かない─── 視界に突如現れた大きなトラック 赤信号で飛び出した彼女 スピードを落とさずにやってくるトラック─── 双方はぶつかり─── 辺りは紅く染まった── むせかえるほどの君の匂い 僕の足にも彼女の紅が── なぜ…どうして… 道の向こう 信号機の下で微笑む 僕そっくりのあいつ──── .
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