*運命って…どこに落ちてるの?*

2/8
前へ
/223ページ
次へ
日本最大の歌謡祭。 毎年大盛況なんだけど、今年は特に話題になってる。 なぜかって、5人組のアイドルのデビューステージがあるから。 …隣で咲希がはしゃいでる。 正直あまり興味ない。 咲希「聞いてるの?」 「聞いてる聞いてる…」 咲希「ほんとに聞いてる?(笑)」 「聞いてるよー。」 咲希「どんな人達なんだろうね?」 「カッコいい人達なんじゃない?」 咲希「そりゃあそうだろうけど…」 「私、アイドルとかよく分かんないからさ…ごめんね?」 咲希「綾が芸能人好きなんて聞いたことないもんね。」 「うん。」 咲希「まだかなまだかなー。」 「そうだっ!昨日ケーキ買っ…」 咲希「始まったぁー♪綾っ!」 はいはい…(笑) 私はケーキの方が食べたいよ… ―この世に生まれ落ちた5人の天使― ―Lam― 壮大な映像と共に5つの影がせりあがってきた。 咲希「わー!凄いー♪」 確かに凄い。 映像が。 花火がバンッと上がると、5人の顔が見えた。 咲希「超カッコ良くない?♪」 「確かにカッコいいね。」 咲希「うわ。綾がカッコいいって…」 「そんなに珍しがらないでよ(笑)」 咲希と話しながらも、私の目は1人の人をとらえて離さなかった。 咲希「終わっちゃったぁー…」 「カッコいいじゃん。」 咲希「珍しー♪」 「名前知りたいなぁ…」 咲希「だね。」 芸能人なんて、興味なかった。 彼を見るまでは。
/223ページ

最初のコメントを投稿しよう!

76人が本棚に入れています
本棚に追加