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日本最大の歌謡祭。
毎年大盛況なんだけど、今年は特に話題になってる。
なぜかって、5人組のアイドルのデビューステージがあるから。
…隣で咲希がはしゃいでる。
正直あまり興味ない。
咲希「聞いてるの?」
「聞いてる聞いてる…」
咲希「ほんとに聞いてる?(笑)」
「聞いてるよー。」
咲希「どんな人達なんだろうね?」
「カッコいい人達なんじゃない?」
咲希「そりゃあそうだろうけど…」
「私、アイドルとかよく分かんないからさ…ごめんね?」
咲希「綾が芸能人好きなんて聞いたことないもんね。」
「うん。」
咲希「まだかなまだかなー。」
「そうだっ!昨日ケーキ買っ…」
咲希「始まったぁー♪綾っ!」
はいはい…(笑)
私はケーキの方が食べたいよ…
―この世に生まれ落ちた5人の天使―
―Lam―
壮大な映像と共に5つの影がせりあがってきた。
咲希「わー!凄いー♪」
確かに凄い。
映像が。
花火がバンッと上がると、5人の顔が見えた。
咲希「超カッコ良くない?♪」
「確かにカッコいいね。」
咲希「うわ。綾がカッコいいって…」
「そんなに珍しがらないでよ(笑)」
咲希と話しながらも、私の目は1人の人をとらえて離さなかった。
咲希「終わっちゃったぁー…」
「カッコいいじゃん。」
咲希「珍しー♪」
「名前知りたいなぁ…」
咲希「だね。」
芸能人なんて、興味なかった。
彼を見るまでは。
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