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俺の名まえは神崎歩。
一般の高校生で、ゲームが大好きな青少年だ。特に三国時代についてはちょっとばかり普通の人よりはぬきんでていて自慢だ。というのもゲームでの知識なんだが……
今日は普通の一日のはずだったのだがおかしい。
今目の前には何か変なものが広がっているではないか。
鎧を着た男たちが我先にと走っている。その先にはその数の何倍もの兵がいる。
「ここはどこだよ」
小説ならタイムズリップですとかいいそうだがそれは二次元の話だ。俺はごっちゃにするほど悲しい人間ではない。
戦法をつとめていたであろう人間が急にそれた。敵の陣営から逃げるように武器を捨てては右に逃げて行ったのだ。それを追うように敵?はそいつらを追いかける。
「今だ行くぞ!」
凛とした声の持ち主である鎧武者が叫ぶとともに無数の兵が突然現れた。そいつらは武器を持ってはいなかった。
武器の分だけ重みの少ない機動力。
彼らは一直線に置かれた武器を拾っては敵陣営を後ろから挟撃する。
敵は武器の持たない兵を見過ごし、武器を持つ兵だけに集中するのか引き返した。
だが、それを読んでいたのか逃げていた兵が茂みに入るや否や、その手には刀やら槍やらが握られている。
「すっげー」
これはすごいよ。
こんな賢い奴孔明位じゃね?
とか思いながら俺はのこのこと歩いていた。
すると目の前に先ほどの凛とした声の持ち主である鎧武者が馬に乗ってそこにいた。
長い物騒な槍を持っていて……
あれ?この槍なんかよく知っているような……
「貴様誰だ」
槍をひゅっと俺の首筋にあてる。
「神崎……あ、歩」
「かんざき……見かけぬものだな」
「?」
「あぁ、失敬。我が名は関羽。字は雲長この国に仕えるものだ」
関羽と名乗った人は兜を脱ぐ。
美しい髪に美がつくほどの女性だった……
いや!?
女性!?
た、確かに関羽は美髭公とよばれるほど髭が美しかったといわれているが……
まさか女性とは……
てか、髭なくね?
もっとツッコむとこあるだろうとかは気にしない。
そんなことしたら話が進まないからな。
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