はじめまして、よろしくね

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「はるちゃん、けいたは 本気でけいたんって呼ばれるん 嫌がってる訳やないんよ? ただ照れとるだけやから、 分かりにくくて 誤解されやすいんやけど 仲よぉしたってくれるかなぁ?」 …… 【けいた、ごめんなさい。 健ちゃんありがとう。 僕は、喋れないし のろまだし、役立たずだし いっぱい迷惑 かけちゃうと思うけれど、 こんな僕だけど、 お友達に なってくれますか?】 祈るような気持ちで 必死に文字を打った。 この人達となら、 仲良くなれるんじゃないかって 確かに、そう思えたんだ。 人一倍臆病な僕だけど、 「…何言ってるん? もう友達やろー?なぁ、けいた!」 「………あぁ。」 …受け入れて、くれる? 「それに、そないに自分を 卑下する必要あらへん。 はるちゃんにははるちゃんの ええとこ、絶対あるんやから! これからぎょーさん 見っけてくから!なっ!」 その言葉が、その笑顔が、 あったかくて、優しくて… 不安や緊張が いっきに消えていった。 【ありがとう。】 「どぉいたしまして!」 太陽みたいに笑う健ちゃんと 不器用に笑うけいた。 心が少し、満たされた気がした。
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