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「助けてくれてありがとうございました。改めて、宮森志帆っていいます」
間違いないな
この絡まれていた背が小さいとても華奢な少女は
宮森遥香の妹さんだろう
「…君って姉がいるでしょ」
気になったので聞いてみた
「え?何で知ってるんですか?」
やっぱり
でも何でこの姉妹は東京から田舎に引っ越してきたのだろうか
「えっと…志帆ちゃんたち姉妹はどうしてこんな田舎に引っ越してきたの?」
俺はなぜか宮森遥香のことが気になっていた
何故だかはわからないけど…
「それは…昔私とお姉ちゃんはこの町にすんでたんですよ」
「そうなんだ」
「その時に…何て言いますか、私達は友達が出来なかったんですよ。内気な性格だったからでしょうか」
俺は黙って志帆ちゃんの話を聞いていた
「そんな時に、東京に引っ越すことになりました。私は友達がいなかったので悲しくはありませんでしたが、お姉ちゃんには一人だけ友達がいたんです」
「名前は…かいと君っていうんですけど…」
!!
かいと君?
かいとって…もしかして俺のことか?
「東京にいってからも友達が出来なかった私達は、二人でこの町に戻ってきたんです。そうすればお姉ちゃんはかいと君に…あなたに会えるかもしれない可能性を信じて」
「…そうだったのか。だから宮森は俺にあんなことを…
「少しだけでいいんです。お姉ちゃんと話してあげてくれませんか?」
「…ああ。謝ってくるよ」
宮森は俺に会いに来てくれたのに…
俺は知らないの一言で済ませてしまったのか
キーンコーンカーンコーン
あ
一時限目が終わった
「あ…そろそろ保健室にもどらないと…」
そうか
志帆ちゃんは外の空気を吸いに来ていたのか
「それでは失礼します。一ノ瀬先輩!」
「うん、それじゃ」
そして志帆ちゃんは屋上を去っていった
…ふう
とりあえず
宮森に謝りにいこうかな
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