2 日常

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「助けてくれてありがとうございました。改めて、宮森志帆っていいます」 間違いないな この絡まれていた背が小さいとても華奢な少女は 宮森遥香の妹さんだろう 「…君って姉がいるでしょ」 気になったので聞いてみた 「え?何で知ってるんですか?」 やっぱり でも何でこの姉妹は東京から田舎に引っ越してきたのだろうか 「えっと…志帆ちゃんたち姉妹はどうしてこんな田舎に引っ越してきたの?」 俺はなぜか宮森遥香のことが気になっていた 何故だかはわからないけど… 「それは…昔私とお姉ちゃんはこの町にすんでたんですよ」 「そうなんだ」 「その時に…何て言いますか、私達は友達が出来なかったんですよ。内気な性格だったからでしょうか」 俺は黙って志帆ちゃんの話を聞いていた 「そんな時に、東京に引っ越すことになりました。私は友達がいなかったので悲しくはありませんでしたが、お姉ちゃんには一人だけ友達がいたんです」 「名前は…かいと君っていうんですけど…」 !! かいと君? かいとって…もしかして俺のことか? 「東京にいってからも友達が出来なかった私達は、二人でこの町に戻ってきたんです。そうすればお姉ちゃんはかいと君に…あなたに会えるかもしれない可能性を信じて」 「…そうだったのか。だから宮森は俺にあんなことを… 「少しだけでいいんです。お姉ちゃんと話してあげてくれませんか?」 「…ああ。謝ってくるよ」 宮森は俺に会いに来てくれたのに… 俺は知らないの一言で済ませてしまったのか キーンコーンカーンコーン あ 一時限目が終わった 「あ…そろそろ保健室にもどらないと…」 そうか 志帆ちゃんは外の空気を吸いに来ていたのか 「それでは失礼します。一ノ瀬先輩!」 「うん、それじゃ」 そして志帆ちゃんは屋上を去っていった …ふう とりあえず 宮森に謝りにいこうかな
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