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「そこで何をしている」
「!!」
突然の声に、驚き振り返るとそこには赤とオレンジ、銀の混ざった服を着た一人の少年が銃のようなハンデェンバーを構えて立っていた。
「何をしている?」
「………………」
「…ここで何か見なかったか?」
「何も見てない……」
「そっかぁ…僕の名前は、ヒビノ ミライよろしくね」
「私は、秋空 マコ」
「マコ…良い名前だね」
ミライという少年は、マコに近寄って来た。
「街まで送ってくよ」
「いいです」
「でも……」
ピーッピーッ
ミライの持っている携帯のような通信機のモバイルパッドに連絡が入ってきた。
ミライが、出るべきか考えている間にマコは、森の中に逃げ込んだ。
「待って!」
ミライも追いかけようとしたが、どんどんマコとの差が広がっていった。
「はっ速い……」
そのまま、差はどんどん開き……姿は、見えなくなった。
「なんで逃げたんだろう?」
―――――――――――――――
「…ハァ…ハァ…ハァ…逃げて来ちゃった…」
『逃げなくても、よかったのでは?』
「怖かったの……」
『大丈夫?』
「うん…でも…疲れちゃった…」
マコは、近くの木にもたれるとそのまま、深い深い眠りに引き込まれてしまった。
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