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R32先導で2台は最終コーナーに向かう。
最終コーナーの飛び込み、明らかにR32のブレーキは大神にとってのベストのタイミングより早かった。2台は少し近づく。
大神は自分なりのやり方で侵入する。
この最終コーナーではコーナーの真ん中あたりでいったんブレーキングに入る。
大神はセオリー通りにブレーキを踏んだ。
その時、目に入ったのはブレーキランプの点灯しないR32だった。
「侵入で早めにブレーキングしたからここでブレーキしないのか・・・でも普通は2回に分けた方が早いはず。」
コーナー出口に差し掛かり、2台は立ち上がり加速に入った。
その刹那、R32は圧倒的なスピードでNB-Rを突き放した。
聞こえてくるタービン音が大神の頭にあることが浮かんび、ターボメーターに目をやった。
「そうか・・・分かったぞ!ターボの使い方が!」
ホームストレートを通過し、再び1コーナーに入る。
前の周のブレーキングポイントとの違いに前を走る春樹も気がついた。
「お・・・気づいたかな。ターボの真髄に」
春樹も前の周より少しペースを上げる。
試行錯誤する大神の邪魔をしない為だ。
その大神はあるコーナーでは限界まで突っ込み
あるコーナーでは立ち上がり重視のアクセルワークをする。
ここからは自分とNB-Rだけの対話の時間だ。
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