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『OK。早速話に入るぞ。今日のレースは筑波13周のスプリント。練習がこのあと30分だけあって、すぐに予選だ。予定では…』
篠宮はどんどん話をすすめる。スタッフももちろん真剣である。ただ、大神だけは少し目線が周りに行き、雰囲気に戸惑っている。
『…というのが今日の流れ。今回が初レースの隼斗は予選も命一杯使ってサーキットに慣れろ。結果はそのあと。以上!!』
そういうと一斉に仕事にかかった。
大神も自分のヘルメットやグローブの用意にかかった。
すると、一人のスタッフが声をかけてきた。
『や、噂は聞いてるよ。大神さんの息子さんなんだってね』
『はい。よろしくお願いします。』
大神は少し恥ずかしそうにお辞儀した。
『ところで、レースは初めてらしいけど、サーキットは?』
『サーキット自体は何度か走ったことあります。親父に連れられて…』
『へぇ。じゃあ今日も結構期待できそうじゃん。がんばってな。』
スタッフはそう言ってどこかへ行ってしまった
すこしホッとしたような顔で大神は自分の作業にかかった
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