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キノコ狩りも終わり、木の実狩りも済ませたじい様。
これで帰るかと思いきや、とんでもない。
今度は落ちていた長い木の枝を拾い、ポケットに入っていた長い糸をくくっていきます。
更にはミミズなんかも掘り出しちゃって、糸の先端に結び付ける始末です。
ああ気持ち悪い。きもっ。
そして、そのままじい様はどこかへと向かっていきました。
どこかへと向かう道中に見つけたキノコも、当然見逃すことなく拾っていきます。
どれが毒キノコで、どれが安全なキノコなのか。
見ただけで瞬時に判断し摘み取っているその姿、ばあ様が惚れ込むのも無理はありませんね。やれやれ。
やがてじい様が着いた場所は…
この山の中で最も水量が豊富な、舌切り川でした。
何でも、舌を切ったように下流が分断されていることからついた名前だそうですが、本当なのかどうか。
当然、透き通った綺麗な川の中には、元気な魚たちもいっぱい泳いでいます。
そう、じい様はばあ様があんなにごねていた魚を釣りに来たのです。
「そーれぃっ!」
元気よく掛け声まで発声しながら、ミミズのついた糸を投げ入れます。
果たしてあんなに簡単・即席で作り上げた釣竿なんかで釣れるのでしょうか。
あまり魚たちをナメてもらっちゃあ困りますなあ。
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