貴方の首筋 ほら嘘が見えた。

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どうしてだろう? 貴方の指がね 私だけには 汚く見えてるの。 それはきっと、 違う女(ヒト)がいるからでしょう?私以外の 知らない女が。 だから お願い。 その汚い指で 私の体そんなにナデナイデ。 触られる度 私の体が壊れていく気がして。 心も全て。 だから 「もう、触らないで…」 「あはは なんでだよ? 急に」 《ナンデダヨ?》 そりゃ そうでしょ、だって… 「どうしたんだよ」 《ドウシタンダヨ?》 その言葉 貴方の方がお似合いだわ。 また違う世界で 自分だけ、満たして ねぇ? それでなんで知らぬ顔で 私を愛せるの? 知ってるのよ? 全部。 「愛してるよ…」 今日もまた 《愛してる》が腐ってる。 吐き気を誘うわね。 貴方の嘘… 「お前しか愛してないよ?」 そう言って 私を押し倒す。 その時 見え隠れする。 嘘つき 「お前しか愛してない」なんて 嘘 嘘 嘘 嘘。 貴方の首の嘘は 私を狂わせる。
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