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波の、寄せては返す音が直ぐそばで聞こえる。
水平線はエメラルドグリーンに煌めき、真っ青な空に浮かぶ太陽のせいで、一層輝いていた。
砂浜がある。
海とは違い、白い砂粒がまるでダイヤモンドの欠片の様に輝き、遠目から見れば光の道にも見えることだろう。
そこに、白い猫が一匹倒れていた。
砂浜に顔を半分埋め、ピクリとも動かない。濡れた体にはボロボロの服を纏い、足にはワカメが巻き付いている。毛には血が滲み、肌が見える所は、青紫の痣が見え隠れしている。
周りには、大小様々な木片が散らばっていた。
ぬめりとした潮風が吹き、空からカモメの鳴き声が届く。
一羽のカモメが砂浜に降り立って、白猫を少し離れた所から見つめる。
丸い目に白猫がはっきりと映ると、平べったい足を一歩だけ出す。
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