入学

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「き、緊張するゎ…」 柄にもなく瑠那が言う。 「まぁ、誰か一人は同じクラスでしょ」 「違うよ!水野と同じクラスかなぁ…?」 そっちかいっ! 「水野、モテるだろうなぁ」 今やラブラブカップルな2人。 春休みに色々2人で遊んだそうで… まったく、友達そっちのけ。 「はよ。クラス表見た?」 「谷河」 瑠那と谷河君は同じ委員会で知り合いだったみたい。 「ううん。見てない」 「あっそ…」 そう言って谷河君は校舎に消えていった。 「なんなの?アイツ…」 瑠那…アイツだなんて… 「新入生?」 アタシは声をかけられたほうに振り向く。 カッコイイお兄さん、って感じの人が立っていた。 「クラス表貰った?」 「ぃぇ……」 あまりにもかっこよくて、アタシは俯いた。 「はい。どうぞ」 「ぁ、ありがとうございます…」 恥ずかしくてたまらなくなって、クラス表を引ったくるように受け取り、駆け出した。 「あっ!」 その後、お兄さんが呼んでいたのも気づかずに。
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