狂おしくも儚く 儚くとも愛しい

縮む、距離感。

なんとか積みあがっていた書類を片付けて、あがることが出来た。森ノ宮さんも、少し前にあがっていた。

「碧衣ちゃん、行ける？」

「はい、大丈夫です」

更衣室で身支度整え、最後にリップだけ引いて荷物をバックに仕舞う。

「お待たせしました」

「皆集まってるかしらね」

二人並んで、ロビーに向かう。
１Fには、お客様との待ち合わせに使うソファーなどがあるロビーや簡易応接室などがある。

出入り口近くに、一塊になっているグループがあった。

「皆、お待たせしたわね」

「お疲れ様っす、今集まったので大丈夫ですよ」

その場に居たメンバーは１課の矢野さん、七居さん。2課の藤間さんの3人だ。

七居さんは、矢野さんと同じ年だけれど中途入社の為少し後輩になるみたい。

見たところ、普通に仲よさそうにみえる。