episodeⅡ

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「ここはどこだ?」 俺の目覚めの第一声がこれだ。目覚めたら見知らぬ場所って何てドッキリ? これはもしかして夢か?夢の中で目覚めるとか不思議な感覚だな。 にしても夢にしてはずいぶんリアルだな。 九条駈は辺りを見回してみる。生い茂る木々、涼しい風、草葉の揺れる音。そして夕焼けの空にオレンジの光。駈のいるこの場所は森の中にぽっかり空いた穴のような場所。短い草葉がざわざわと揺れている。 本当に夢なのか。生えてる木とか日本の木じゃねーし。ということは外国なのか。どこの国だ?つーか俺飛行機とか船に乗った覚えないしな。やっぱり夢なのか? 頬をつねってみる。痛い。ヒリヒリする。脛を殴ってみる。超痛い。痣とかできたりしないよな? 結論、これ夢じゃねーわ。現実だ。これはあれだ、迷子だ。現在地不明、ヤバす。新手の迷子だ。迷子なんて小2以来だな。俺って結構冷静? さてどうしようか。まずは状況の確認だな。とりあえず人の気配がないから誰かに聞くのは無理か。 持ち物の確認だな。 え~とハンカチ、ポケットティッシュ、時計、携帯電話、飴玉(ソーダ味)、財布。 携帯で連絡とりゃあ良いんじゃん。何ですぐに気付かなかったんだ俺。 ………………圏外。終わった、連絡手段絶たれたし。どうすりぁいいんだ。 ガックリと項垂れる俺こと九条駈。 そもそも何で俺はこんな所にいるんだ? 目覚める前はどこにいた?思い出せ、思い出すんだ九条駈。 その時俺の体に電流が流れた。 ……そうだ、思い出した………確か俺は…。 回想スタート!
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