当たり前だけど物語の始まりはいつも突拍子もないもので

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「さぁてとミィちょっとこれ足にあててみるからな...よし!これで良さそうだ」 ミィ撫でてて作業中断してたが大まかに出来てたので大きさを確認してみた。 今作ってるのは昔祖母に教わった布草履を布団カバーを裂いて編んでいたのだ。 もっと撫でてたかったが日があるうちに此処から移動しないと飢え死にしてしまう。まず僕が。 大急ぎで作ったけど二人分だし気づくとミィは退屈したのか隣で寝ていた。 布団に潜って。 ついでに畳の一つを解体して畳表と縁の部分、それを縫製してある麻糸を外してっと... 建築学科の友人に畳の縁がロープ替わりになるってきいてたからね。 畳表をカットして布草履に麻糸で縫い付けて補強してと。 「おーいミィ起きろー」 「んにゃー?」 「まずはこれ履かすから足出してー」 まだ眠そうな顔のままよくわかってないままに今出来た布草履を履かせてあげた。 「んじゃその辺歩いてみ?」 「ん?んー...オォ!チクチクしないにゃー」 気に入ってくれた様だな。 自分のも履いたあと、布団を畳んで畳表でくるみ畳の縁のロープで鞄と一緒にくくりつけ背中に背負う。 「さあ、出発しようか」 「どこににゃ?」 「まあとにかく人の居るとこだね。この後のご飯も屋根のある部屋もここには無いからね」 「にゃ!それじゃ急ぐのにゃ!」 ...飯の心配だなあれは 。
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