現れた少年
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「泣いてんのか?」 「誰…?てか、泣いてないしっ」 私は手で、ちょっと出てきてしまった涙を拭いた。 「アンタ、見かけない顔だな。名前なんて言うんだ?」 「…空野来翔」 「へぇ…いい名前じゃん」 …へ? 今、いい名前って言った? 「…変わってるね」 「よく言われる。俺は、橋川恭馬(ハシカワキョウマ)」 別に聞いてないんだけど。
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