「夢」欠片

別れ…じゃないよ。

「…緋汰。ちょっと良い？」
「ん？どうしたの？」
愛識が消えてから一年と三ヶ月経ったある日。
「…しばらくサークル休んで…良い？」
一瞬にして場の空気が凍りついた。愛識の一件があったので当たり前といえばまぁ・・・
「帰って…くるよね…？」
緋汰が搾り出した言葉はそうだった。
「…ちゃんと帰ってくる。」
「・・・解った。」
「それでは・・・」
俺はそう言い残しサークルを去った。
みんなそんな目で見ないでよ。ちゃんと帰ってくるから・・・さ。