第十章

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「本当は僕のこと、もっと君に話してあげたいんだけど、時間がないんだ。 だから、今日は僕のききたいことを話させて欲しい。 自分勝手なこと言ってごめん。 でもとても大切なことなんだ。 僕は君の敵じゃない。 どんなことをきいても君を守るから。 だから全て正直に答えて欲しい。 いいかい?」 ハヤトがそうきくと、少しの沈黙後、シズカはゆっくりと首を縦に振った。 「ありがとう。 じゃあ単刀直入にきくね。 二川セイジさんを刺したのは君だね?」 静かに、でも重みのある問い掛けだった。 この問いにシズカは目を丸くし、驚きの表情を見せたが、 やがて大粒の涙を目からあふれさせながら、静かに頷いた。
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