〈始まりの扉〉

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やっと学校が終わり、家に帰る途中だ。 「朝のあの声は、一体誰だったんだ…」 最初はただのイタズラだと思っていたのだが、今まで味わった事の無い不気味な感じがしたんだ。 だからイタズラじゃないと、不思議と思うことができる。 そんなことを考えていたら、家に着いていた。 家に入ると、誰も居なかった。 母さんは、仕事で深夜にならないと帰ってこない。 自分の部屋に入り、さっきまで考えていたことを、もう一度考え始める。 「扉の先ってなんだよ」 俺は、思っていた。 もし、扉の先に新しい世界があるのなら、俺はそこに行きたい。 そこに行けば、俺は必要とされるんじゃないかと。 そんな風に考えながら、ベッドに寝転んでいたら、いつの間にか寝てしまった。
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