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暗い闇夜の道を少年は走っていた。
とっくに真夜中0時を過ぎていたが、まだまだ朝になりそうもない。
少年の名前はハル、ハル=クロウディスといった。
この少年ハルはなぜ走っているのか。
それは父親との口論の末、その場の空気が嫌になって逃げるように家を飛び出たのだった。
ハルの家には母親がいない。いや、最近まではいたのだがいなくなってしまったのだ。
母親の失踪。
それはいたって普通の一般家庭をかき回し、今、現在進行形で崩壊に向かわせているのであった。
ハルは何も父親と喧嘩をしたいわけではなかった。
しかし、母親がいなくなってしまいその不安や、母親がやっていた家庭の仕事を自分たちがこなしていかなければならないこと、そういったことによってイライラしてしまい、つい父親を責めてしまったのだった。
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