始まりと始まり

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カンカンカン 部屋のノック音が響く 雀が鳴き、太陽が東から上がる まだ少し寒い季節だろう 桜も咲きはじめた頃の春 天気は今日も爽快 至って雨降りそうな気配すらない 実に苦手だこういうのは 「木葉君!!朝だよー!!」 一人の女性がコチラに大声で何か言っている …起こしにきたのだろう 生憎こっちは睡眠をロクにしてないから寝させて欲しい 「木ー葉ー君!!朝だから起きて!!今日は試験日だよ!?」 試験日? ああ…そうだった… だけど眠い…いいや、寝よう 「…どけ」 ドン!!ガン!!バキ!! ドアが徐々に壊れる 三重鍵つけても意味ないか… ドカン!!ギィ…バタン いかにも壊れてる音が響く いいや、「壊れた」が正しいであろう 起きた時に目の前には美人は女性と見た目が不良の二人がいた ああ、そうか 「…朝だ…」 --いつもの朝か… 「…おはよう」 こうして俺の朝は始まる
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