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「もしもし。田所探偵事務所の海原です」
『ああ海原さん。ちょっと相談したいことがありまして。今夜会っていただけませんか?』
受話器を通して浩二の声が聞こえてくる。急いたような言い方から浩二が慌てていることが分かった
「大丈夫です。待ち合わせの時間を教えてください」
『夜9時半に夜叉駅の時計塔前で』
「わかりました。でも時計塔はやめておきましょう。目立ちすぎます。9時半丁度に携帯に電話を入れます。浩二さんは夜叉駅の北口にあるコンビニで待っていてください」
『ありがとうございます。よろしくお願いします』
俊平が電話を切ると、恭子が俊平に体をすり寄せてくる
「私の勘なんだけど、誰か死んでるわね。電波に死臭が混じっていたから」
おい。簡単に人を殺すなよと言いたかったが、俊平は我慢した
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