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俊平は茂みを出ると、公園のトイレに入る
「もしもし、みどりちゃん。どうしたの?」
『今から花音ちゃんちに遊びに行くよ。何か聞いてきてほしいことある?』
「そうだな。花音ちゃんのお母さんが、夕方や夜に出かけることがあるのか知りたいな」
『わかった。訊いてみるね』
みどりはそう言うとすぐに電話をきった。俊平の脳裏に、得意げに微笑むみどりの顔が思い浮かぶ
「おい、俊平」
茂みから保の声がする。俊平は、茂みに戻ると美優の家の玄関を双眼鏡で見た
ピンクのランドセルを背負った女の子が家に入っていく。
「今の子って、美優の娘?」
保が俊平に訊いた
「そうです。花音ちゃんって言ってました」
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