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   しばらくして山菜みどりが、美優の家の玄関先に駆け寄った  「あの子は?」  保が訊いてくる  「山菜みどり。花音の友達」  「お前、あの子と話したの?」  「いや……教室で二人が仲良くしていましたから。名札に山菜みどりと書いてありました」  俊平は咄嗟にそう言ってごまかした  「そっか。おてんばそうな子だな」  保は、そう言うと双眼鏡をウェストバッグに押し込む。夕方に依頼人と会う予定があるらしく、彼の張り込みはここまで。俊平を残して公園を去っていった .
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