1912年4月10日

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3人は二等と一等の境で許可証を見せ、一等のスペースへ入った。 当時の身分格差は激しい。 まるでタイタニック号の一等、二等、三等の区別は、社会世相を表しているようだった。 一等のスペースに入ると、世界が変わった。 二等の無機質な白い壁が、きれいな木目が見える木材になり、床には上等そうな絨毯がひかれている。 (すごい……) ウォレスは驚嘆していた。 そしてさらに上流階級へのあこがれを強めたのであった。 3人はわくわくとした気持ちを胸にエレベーターに乗り、一等の大食堂へ向かった。
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