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確かに面白そうな話題を持ってきたが何か出品する当てでもあるのか?今年に入ってから何も部活らしい活動をしてないし、去年の作品は先輩達が記念に持っていったからな。
「あのー部長?」
「なに?反論以外なら聞くわよ」
さらりと拒否権がないことを言う。
「いや反論じゃないんだが、何を出品するんだ?」
「それがあんたたちの仕事でしょ?私はこの企画を持ってきたからいいの」
「ひでぇ、横暴だ!」
寝ていたはずの逢紀がいつの間にか俺の横に立ち、部長を指差していた。
「ハイハイ指を向けない向けない。冗談に決まってるじゃないの」
逢紀の腕を部長がおろす。すると部長はつかんだ腕を警察が泥棒を押さえるように素早く背中に回した。
「いででで!ギブギブ」
「とりあえず反論いったからお仕置きよ」
こうやって部長もよく逢紀をいじくって遊んでいる。ただし俺と違って部長の場合は護身術やプロレスの技など物理的に激しいものばかりだ。さらにそれを笑顔でやってのけるのが尚更すごい。
部長が少し力を緩めたのか逢紀の悲鳴か小さなって消えた。このままじゃ部長の得意な一方的に展開される即興コントが始まるので、俺はそれを中断するように発言する。
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