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{帰り道}
凶夜「……。」
優奈「……。」
あれから少しの間歩いたが一言も喋らず、優奈の家にもう少しで着くって時に、
優奈「ねぇ、凶夜くん、さっきの…」
俺は口に人差し指を当て、
凶夜「優奈の家で話そう、俺も優奈に言いたいことがあるんだ。」
優奈「う、うん、わかった…。」
そして、そのまま何も喋らず優奈の家に着いた。
{優奈の家}
優奈「どうぞ上がって。」
凶夜「あぁ、おじゃまします。」
俺達は優奈の家に着いたところだった。
優奈「荷物適当なところに置いておいて♪」
凶夜「あぁ、わかったよ。」
俺は久々に緊張していた。
優奈「凶夜くん、さっきの話なんだけど…」
「唐突すぎるな、」と言いたかったが言えず、
とうとうこの時が来てしまった。
優奈「凶夜くんだから私言うけど、他の人は言わないでね。」
凶夜「わかった、約束するよ。」
優奈「実はね、私のお父さんとお母さんね死んだの…正確には殺されたの、悪魔に…」
凶夜「悪魔!?」
マジか!?
優奈「そうなの、私はそれで『呪われた子』と呼ばれて友達もろくにできず、逆にいじめられてた。」
凶夜「……。」
おいおい……。
優奈「何度か殺されそうにもなった、本当に辛かった!」
凶夜「お、おい…」
優奈「だから凶夜くんも私と関わるのは止めた方が良いよ、」
凶夜「おい、そういうこと言うんじゃねぇ。」
優奈「だ、だってそうしないと、凶夜くんも死んじゃうんだよ、だから、だから私は孤独に一人で生きていかなきゃ駄目なんだ!……」
凶夜「いい加減にしろよ!」
優奈「えっ……」
凶夜「勝手なこと言ってんじゃねぇよ!」
俺は優奈の肩をわしずかみにして揺すった。
優奈「だ、だって…」
凶夜「だってじゃねぇんだよ、俺はな、お、俺はな、」
こ、声が出ねぇ!?
凶夜「俺はお前のことが好きなんだよ!」
とうとう言ってしまった…
優奈「えっ、」
凶夜「だから、俺は、お前のことが好きなんだよ!」
何度も言わせないでくれ~
優奈「えっ、何で?何であんなこと聞いた後なのにそんなこと言えるの!?」
凶夜「俺がお前のことを本気で好きだからだよ、呪いがなんだ!そんなもん俺がぶっ壊してやるよ!」
もうやけくそだ…!
凶夜「だから、自分を縛るな、まずは俺にだけでいい自分を解放するんだ。」
そして、俺は優奈を抱き締めた。
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