6人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだよなぁ、お前事故ったんだよなぁ」
竜介がニヤニヤしながら言う
「うっせーな。あれは俺が悪いんじゃねーよ」
こいつらになら腫瘍のことを話してもいいのではないか?
ふとそう思った
そして俺は言うことにした
「なぁ、二人とも聞いてくれ。」
「ん~?」
「どうしたの?」
「俺実は余命2年なんだ。」
「そんな嘘バレバレ」
「うん、私たちを驚かそうとしてるんでしょ?」
「嘘じゃないんだ。俺脳に腫瘍があったんだ。それで手術も出来ないって」
「おい、冗談も大概にしろよ。お前が死ぬわけねーって」
「俺だって嘘だって思った。でも精密検査の結果なんだ。信じるしか無いだろ?」
「今回の事故の影響なの?」
「いや、そうじゃないみたいだ。前かららしい」
沈黙
そして重い空気が流れた
「まぁ、今日は帰ろうぜ」
竜介が言った
「そっそうよね」
帰り道でも俺たち三人は無言だった
二人とも真剣に俺の事を考えているようだった
最初のコメントを投稿しよう!