第零章

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「分かっているな?」 「はい、分かっています」 「本気ですか!?無属性とはいえ私達の子供なんですよ!?」 「ミラ、私達は火を司る四大貴族『フレイミア家』だ。あんな落ちこぼれを子供と認める訳にはいかん」 「でも!!」 「これは『フレイミア家』当主たる私の決定だ。君がどうこう言えることじゃない」 凍てついた視線をミラに向け、冷たくグレイは言い放った。 それを聞いたミラは夫の本気を悟った。どんなに言葉を重ねようと説得は不可能だと理解した。グレイはミラの方を見ず、ダイトと話し合っていた。 「秘密裏にやります。他家には魔力の乱れにより意識不明と伝えます」 「それでいい。それとティアにも伝えるなよ」 「わかっています」 二人の声色から覆すことは不可能だと悟ったミラは、涙をこらえ部屋を後にした。
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