庭球<不動峰>編

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橘桔平<甘> [いつもありがとう] 帰宅し部屋に入ると、アイツがテーブルにうつ伏せていた。 横から覗くと穏やかな寝顔があった。 どうやら俺を待っている間に寝てしまったらしい。 いつも待たせてしまっていることはわかっている。 だが早めに帰って来ると「練習はいいの?」と訊かれる。 俺が、テニスを好きなのをわかっているから……。その気持ちがとても嬉しい。 アイツを起こさないように、そっと横抱きに抱えた。 そのままベッドに運び、掛け布団を掛けて頭を撫でた。 いつもありがとう。それから……これからもよろしく頼む。 そう寝顔に囁き、頬にキスを贈った。
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