庭球<聖ルドルフ>編

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観月はじめ<甘> [大切なのは] もう就寝の時間だというのに、未だ机にいる貴方。 しているのはデータの整理で、それは僕の手伝い。 とても助かっているのですが……夜更かしは健康を害します。 ですから早く寝るよう言っているのですが、返事ばかりで一向に机から離れません。 仕方ないので、僕はデータをメモしたノートを奪うという強行手段にでました。 驚く貴方の手を引き立たせ、そのままベッドまで連れて行きます。 机を振り返り、データを気にする貴方をベッドに座らせた僕は、頬に手を添え言います。 データは大切ですが、貴方の方がもっと大切です。 だから今日はもう大人しく……僕と一緒に寝て下さい。 そう言うと、貴方は顔を真っ赤にして頷きました。 普段はシナリオ通りにいかない貴方の、そんな素直なところがとても可愛らしくて。 僕は「良い子ですね」と言いながら、そっと口付けを交わしました。
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