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南健太郎<ほのぼの>
[何でもない日常]
お前の声が聞こえて目を開けると、そこは浴槽の中だった。
どうやら入浴中に眠ってしまったらしい。
曇りガラス張りの扉の向こうに立つお前が見え、礼を言って湯から出る。
扉を少し開けてバスタオルを受け取る際に、心配そうな表情がチラリと見えた。
毎日疲れて帰って来る俺を心配してるんだろう。
もう一度礼を言うと、言い過ぎだと笑われた。
そんなお前の笑い声を聞いて、俺は明日も頑張れると感じた。
こんな何でもない日常が、俺には最高の幸せだ。
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