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私を取り巻く何人もの男性
痛いほど真っ直ぐに気持ちをぶつけてくる滉。
屈折的な物言いをしつつ私の奥底を抉ろうとする馨。
私のことを何も知らないのに…からかい絡むサクヤ。
誰を取ったとしても、一時の心を慰めるにしか値しない。
私の想いは篤史さんにしか向かず、それは一向に報われることはない。
誰もがそんな私をバカだと思うだろう。
自分自身もとっくに気付いてる…。
気付いているのに…想いを変えることが出来ない。
未練がましく執着にまみれた女
姉さんを殺した罪を償うつもりはあっても、諦め次に踏み出す勇気もない女。
好かれる要素なんて微塵もない負を背負った私。
きっとそれは私を取り巻く全ての人に悪影響を与えてしまう…。
第一被害者は姉さんだった。
私が誰かを幸せに出来るとしたら…きっとそれは私が無になるしかないのだろうと思う。
構われずただ生きているだけの体を持った無…。
無の存在に…愛は与えても埋まらない、自覚がないのだから。
姉さん…どうして貴女はそんなに愛されたのですか?
美しかったから?
優しかったから?
きっと私には無い物を貴女は全部持っていたんだと思う。
それがとても羨ましく、妬ましかった。
でも…自慢だった。
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