告白

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私は馨の手から逃れすぐ部屋に戻る気にもなれず事務所に戻って一服してから部屋に帰ることにした。 静かなエレベーターの中、やっと1人になった気がした。 少しホッとする。 忙しいに不満はないが…久しぶりの日本にまだ慣れないのか…さっきのことがあるからなのか…どっと疲れを感じているようだ。 先程の馨の言葉、どんな思いで言ったのか計り知れない。 もしかしたら…私のことを“寂しい”などと言いながら本当は自分のことを言っているんじゃないか…。 そんな考えが浮かぶも (だからって…チヤホヤされる業界にいてそんなことないか…) そうも思った。 11階、自室フロア 到着し一歩踏み出し廊下に出ると、ゴミ袋をさげ部屋から出て来た滉に会った。 「あっ…」 シラッとした顔で樹は滉を見た。 真逆に滉は目を見開き立ち止まった。 「お疲れ様…」 淡々と私は彼に挨拶をした。 すると、偶然のタイミングに少し驚いた顔から少しムッとした顔になる滉。 「今、終わったのかよ?」 仏頂面の彼は呟くようにそう言った。 .
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