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薄暗く、不気味に緑色の蛍光灯が点灯している廊下を突っ切り、
階段を駆け上がった
皆無我夢中、一人が止まると、皆止まった
「―…待って!!‥ここどこ!?」
「分かんない‥」
「ちょ、ハァッ…皆速過ぎ‥」
「‥あッ‥!!!!???」
夏樹が大声を上げた
「‥どうしたの…??」
恐る恐る聞く優衣
夏樹がゆっくり顔を上げて、両手を出した
「人形…―落としちゃった!!」
「‥―え!?」
「走ったらいつの間にか人形が…無くなってたの!!」
「じ、じゃ‥皆で探しに戻「私は嫌よ!!」」
青い顔で美沙が叫んだのを、夏樹が絶望的な目で見た。
「私はあんな化け物が居るところにまた行きたくない!!」
「でも!!皆で一緒に居なきゃ‥」
「夏樹が落としたんだから夏樹が探しに行けば良いじゃない!!」
「‥駄目だよ…、何で?!
私達友達でしょ?!
じゃあ良い、優衣、美沙とここに居て‥」
「分かった、気をつけてね‥」
優衣は美沙と手を繋いだ
「香織…‥!!」
「大丈夫‥大丈夫‥」
私は震える夏樹の手を握り、頼りなく揺れる膝を動かし、階段を降りていった
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