†第二章†

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方さんは天井を見上げて山崎、と声を掛ける 土方の呼び掛けに応えて、天井から人が降りて来た 「コイツだ。新撰組の監察方、山崎烝」 顔や名前に覚えは無いが、気配には覚えがあった 「…私の監視役の人…ですか」 「そうだ。………それで?お前は忍なのか、そうじゃねぇのか、どっちだ」 土方が有無を言わせないような声で言った 雪乃は一瞬はぐらかそう、とも思ったが土方の声を聞いて止めた 直感的に正直に話そうと思った ふぅ、と小さく溜め息をついて言う 「………忍でした。私は」 土方や皆の顔が強張るのを感じた 広間に不穏な空気が漂う 「間者として、新撰組に来たのか?」  
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