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~話~
壟水麗と名のる
人物と友達に
なってから、
桜は一度も
壟水麗と会話を
していなかった。
ただ面倒だった
というのもあったが、
ネットで知り合った
人間になかなか心を
開く気分になれなか
ったのが強い。
名前も変わってい
るし、プロフィール
を見る限り趣味が
合うとも思えない。
その上相手は桜
よりも2歳よりも
歳上で住む地域も
とても離れていた。
「これは無いなぁ」
と、パソコンの前で
1人本音が漏れる。
サイト自体は
気に入っていた桜は
とにかく自分の更新
だけする事にした。
――――
――――――
『おはよ~』
カチッ
「更新OK!」
今の気持ちを簡単に
書き込んでアップ
するこのサイトを
利用する事は桜に
とってストレス解消
の1つになっていた。
そしてある日――
学校から帰って
すぐにサイトを
チェックすると
コメントが来ていた。
「誰かな…?」
「壟…水麗」
この前友達になっ
てから一度も会話
していなかったのに
コメントが来たのだ。
桜は続いてコメント
を読み上げる。
「こんにちは。
学校お疲れ様です!
挨拶遅れてすみません(>_<)
ふつつか者ですが
どうぞよろしく。………………ブハッ!
何この人、
ふつつか者って(笑)」
桜はすぐに返事を
した。文面からあま
り悪い人な気がしな
かったからだ。
勿論全て気を許した
訳ではない。
『こちらこそ、
返事遅れちゃって
ごめんなさい(>_<)
よろしくお願いしま
すね(^O^)』
当たり障りの無い
文を作り、マウスを
クリックした。
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